お母様と少なくとも百二十人以上の女性たちが競争したのです。
真の父母様の生涯路程 4
第一節 四
真のお母様の内的試練
そうして三年間、お母様を金寅哲の家に間借り暮らしをさせたのです。他人の家で寄食するのです。さらに、教会に一日二回も来られないのです。一日のうち、夕方に一回だけ来るのであって、二度来てはならないのです。それも、来る時は正門から入っても、出ていく時は裏門から出なくてはなりません。世の中のどこにそんな道理がありますか。外泊暮らしです。
そこでは、お母様も涙をたくさん流しました。結婚をしたので、どこかへ行こうとすれば、夫について歩かなければならないではないですか。しかし、おばあさんの三位基台、お母様の三位基台があるのです。
先生がどこかに行くとしても、その人たちを連れていくのであって、お母様は連れていかないのです。ですから、どんなにあきれ返ることでしょうか。
峠を越える時までそうしたのです。
少なくとも百二十人以上の女性たちが競争したのです。
ですから、それをそのままにしておけば、この世よりも恐ろしいのです。毒薬を飲ませて殺すようなことが起きるのです。ですから、その憎しみの矢を防ぐために、三年の間外泊させたのです。そのような時、譽進を産んで風に当たり、産後の病が生じたのです。寒い所でぶるぶる震えて、夫も行かない所にいました。そこに先生が毎日行くことできますか。
・・・・
ある女性などは、お母様が息子を産んで住んでいる部屋にぱっと入って来て「この部屋を明け渡せ。私の場所だ」と言って、寝転がって手足をばたばたさせて大騒ぎをしたのです。「明け渡せ。出ていけ」と大騒ぎしたのです。・・・あきれて物も言えない」と言うのです。「本来は私がお母様になるべきなのに」と思っていたのです。それはどれほど悲惨ですか。
私は黙って見ていましたが、お母様も黙って見ているのです。お母様が立派なところは、それを見てもじっとしていることです。
心情的なカインを包容できなければ、心情的なアベルは立つ位置がないのです。これが原理です。アベルの位置、心情的なアベルになるためには、心情的なカインの基盤を全部消化し、全部生かしてあげなくてはならないというのです。